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SNSでの拡散(バイラル)について考察していきます。フェイスブックにグループを設置しています(https://www.facebook.com/groups/258525047686521/)。こちらのメンバーになって頂いたら、調べて欲しいジャンルのバイラル状況をリサーチしますよ♪

APやCNNがナンボのもんじゃ! ロンドンの新興通信社、YouTubeのニュース・カテゴリーで世界5位に(その2)

昨日の続きです。メディアを運営しているバークロフト氏はいかなる人物なのか?元々ショービジネスの代理店だったレックス・フューチャー社で働いた後、英国の老舗日曜紙であるサンデー・ピープル紙に転職。写真編集補佐を務めた後に1999年に退社しています。

そんな同氏が代理店時代に気づいていたのは「自分の仕事の8割が新聞社向け」だった事。つまり、独立して起業する以上は新聞社の写真部員がしていない事を手がけねばならない限り、競合状態になる。それだと、ブランド力がある前者に軍配が上がってしまう。じゃあ、何で勝負しようかとなり、こうした「驚くべき」映像に行き着いたと言う訳です。

苦労した時期もありました。6年前に5万ポンド(今の相場で約800万円)を融資して貰ってビデオ機器を揃えたものの、収録したコンテンツを買ってくれたクライアントは少なかったからです。

ところが、皮肉な事に既存メディアが衰退を始めた3〜4年前から、風向きが変わりました。予算の関係から、新聞社や雑誌社が、独自報道を少なくしていったのを見たバークロフト氏は、これを好機と見ました。

追い風となったのが、YouTube。ビデオ配信に違った可能性を与え、社の規模を3年で2倍にしたぐらいです。

読んでいて目に痛いなぁと思ったのは、次の言葉でしょうか。「我々がずっとやってきて失敗した事、それは紙媒体の記者にTV配信をどうやらせるかを学ばせようというものだった。ところがさ、彼らは違う世界の人だったんだよ。TV業界の人を入れて行かねば上手く行かないって事が分かったんだ。優れたジャーナリストなら、素晴らしいTVコンテンツを作り出せるだろうと思ったけど、違っていた。これは想定外だったな」。

…そうした人材確保の方針転換に加え「シェアして貰える」ビデオコンテンツ作りに力を入れて行った事が成功への道を歩む事となりました。他の放送機関は、TV報道を主とし、YouTubeでの配信を二の次に位置付けていたので、その隙を突いた格好にもなりました。

「即座に反応し、友人とシェアしたいと考えるよう」に仕向ける為、配信するビデオの分数は短くし、シンプルな表現を心がけています。

また、同氏に言わせると、10年前はショービジネス界に関連するコンテンツに世間が興味を持っており、そうしたものを配信している社が成長してきましたが、今は現実生活に興味を持つ視聴者が増えつつあるのだそうです。色んな意味で可能性があるのですね(続く)