アメリカの外交官「ALSアイス・バケツ・チャレンジ」への参加禁止に
何だか妙な方向に向かいつつある感じが。アメリカ国務省(日本の外務省に相当)が、自国の外交官に「ALSアイス・バケツ・チャレンジ」への参加を禁止する命令を下したのですって。
英国のガーディアン紙のサイトが報じています(2014年8月21日午後5時17分投稿)。
発祥地のアメリカでは、すっかりバイラル化。例えば、この人なんかがやってはります。
ブッシュ前大統領までが〜って感じですよね。
こうした傾向に釘を刺したのが、国務省所属の弁護士。海外に駐在する大使や外交官の幹部に、参加は駄目だと通達を出したのだそうです。何でも、国家公務員には「どれほど意義があろうと」(“no matter how worthy the cause”)、民間のために公的な施設を使って活動する事は倫理規定に触れるのだそうです。
で、この通達をAP通信が入手し、報じたという次第。
通達では、疾病の防止や公的な健康の問題は国務省の最優先課題の1つだとしています。実際、HIVやエイズやマラリア、結核、天然痘、ポリオ等への対策には多大の寄付もしていますし、最近ではエボラ退治にも本腰を入れています。
今回のALS(筋萎縮制側索硬化症)協会がアイス・バケツ・チャレンジで成功している事には賞賛しています。
しかし、こうした価値ある慈善活動を選択する際に、問題が生じる恐れがあると通達は指摘しています。相手を選ぶのに自分自身で判断する事になるし、そうなれば「国務省の幹部がチャリティ基金集めに参加を要請されたら、もっと話がややこしくなるし、好みや優先で選択するという問題は常に起きてしまう」からなのですって。
確かに、断った場合の後始末がギクシャクしそうな感じはしますよね。
「どれほど意義があろうと、大使などをこうした民間の活動に参加させるのを防ぐルールは、しっかり守られている。だから、国務省の高官は残念ながらアイス・バケツ・チャレンジには参加出来ない。今後ともALS協会がアイス・バケツ・チャレンジで成功する事を祈って止まない」
ちなみに、イスラエルに駐在する大使が既にやってしまっておりまして、国連大使も「さぁやるぞ」という所までになっていたのだそうです。それで改めて通達となった次第。
「氷水をぶっかけて、人助け」なイベントに、冷水をかけられた感がありますね。